
(1) はじめに
今回は失敗が二つあります。
失敗1,9エレ・モクソンの、ブームへのエレメントの支持力が不十分である事。
失敗2,比較用の9エレ・ダブルバズーカアンテナが故障で、性能比較が出来なかった事。
(2) 9エレ・モクソンの製作
9エレモクソンの出来上がりの状態。ブーム長は1546mmですが、3分割で作り、そのうちの1本はロッドアンテナを利用して作りましたので、分割したブーム1本の長さは395mmに抑える事が出来ました。

寸法図です。

このエレメント配置はMMANAで利得最大になるように計算したものです。このときの計算値は利得14.17dBi F/B15.27dB SWR1.47(435MHz)です。出来上がったアンテナのSWR実測値はエレメント配置は無修正で、432.1~434.8MHzで1.1以下でした。
さて、このアンテナの失敗はブームへのエレメントの支持方法です。
まず、\100店で購入した小さめのダブルクリップの不要の針金部分を外し、黒い板ばねの
底面の塗装をヤスリで剥がし、ブーム(φ6ステンレスパイプ)に半田付けしました。

エレメント側にはφ7銅パイプを叩きつぶした銅板を半田付けします。銅板にはφ2黄銅線を折り曲げ、銅板を挟む様に半田付けしました。この黄銅線は銅板を黒い板ばねに挿入した際に、板ばねの三角形の底辺の内側に当接して、エレメントがグラつかない様に支持する役目をします。

全体を組み立ててから解ったのですが、予想していたよりも板ばねのバネ力が小さく、エレメントに力を加えると動いてしまいます。又、板ばねに過度の力を加えると、変形して板ばねの口が開いてしまい、エレメントの保持が更に不安定になりました。
給電エレメントについては、同軸コネクタを接続したり、同軸ケーブルの重さが加わった際にエレメントが動いてしまう可能性がある為に、急遽ローレットネジで止める方法に変更しました。
そんな事で、とりあえずの運用は可能だが、そーっとデリケートに取り扱う必要のあるアンテナが出来上がってしまいました。明らかな設計ミスです。
(3) 性能評価
二つ目の失敗です。昨日近くの七国山(128.6m)に移動し、9エレ・ダブルバズーカとの比較を行いました。6エレの場合には、ダブルバズーカとモクソンとは同等の性能でしたが、9エレではモクソンの方が格段に良い結果となりました。その差が大き過ぎるので、オカシイなぁとは思いつつも、運用を終了しましたが、、、、、。
帰宅後にダブルバズーカのSWRを測定すると非常に悪い値です。給電部を補強していたエポキシ接着剤を剥がしたところ、給電コネクタ(BNC-J)の半田が外れて断線している事が解りました。給電エレメントを曲げるような力が加わった事が原因と思われます。
半田付けとエポキシ接着剤とでダブルバズーカは復帰しましたが。
結局自宅の再現性に難ありの簡易電界強度計での比較となりました。
出力50mw、距離3mでの比較ではダブルバズーカ、モクソン共に簡易電界強度計の指示値は20mVで差異はありませんでした。
(4) その他
(a)結論としては、9エレ・ダブルバズーカと9エレ・モクソンの性能は同等として
良いと思います。ただ、ブーム長はダブルバズーカが1346mmに対してモクソン
は1546mmであり、この200mmの差を性能の差としても良いかも。
(b)ダブルクリップの板ばねの材質はあまり良くは無かった様ですが、大きめの物
を使用してもあまり意味は無いと思います。エレメントの支持方法をもう一度
考え直す必要があります。
(c)ダブルバズーカの給電エレメントは機械的には2本の黄銅パイプを給電コネクタ
の半田付けで連結し、プラスチックパイプとエポキシ接着剤で補強した構造です。
このため給電エレメントを曲げるような力が加わると、今回の様に給電コネクタ
の半田付けが外れてしまう可能性があります。黄銅パイプ外径がφ4、補強用の
プラスチックパイプの内径がφ6で、プラスチックパイプが小径のためにエポキシ
接着剤がプラスチックパイプ内に充分に侵入せず、接着剤による補強効果が
出ていないのではないか?と思っています。
今回は失敗が二つあります。
失敗1,9エレ・モクソンの、ブームへのエレメントの支持力が不十分である事。
失敗2,比較用の9エレ・ダブルバズーカアンテナが故障で、性能比較が出来なかった事。
(2) 9エレ・モクソンの製作
9エレモクソンの出来上がりの状態。ブーム長は1546mmですが、3分割で作り、そのうちの1本はロッドアンテナを利用して作りましたので、分割したブーム1本の長さは395mmに抑える事が出来ました。

寸法図です。

このエレメント配置はMMANAで利得最大になるように計算したものです。このときの計算値は利得14.17dBi F/B15.27dB SWR1.47(435MHz)です。出来上がったアンテナのSWR実測値はエレメント配置は無修正で、432.1~434.8MHzで1.1以下でした。
さて、このアンテナの失敗はブームへのエレメントの支持方法です。
まず、\100店で購入した小さめのダブルクリップの不要の針金部分を外し、黒い板ばねの
底面の塗装をヤスリで剥がし、ブーム(φ6ステンレスパイプ)に半田付けしました。

エレメント側にはφ7銅パイプを叩きつぶした銅板を半田付けします。銅板にはφ2黄銅線を折り曲げ、銅板を挟む様に半田付けしました。この黄銅線は銅板を黒い板ばねに挿入した際に、板ばねの三角形の底辺の内側に当接して、エレメントがグラつかない様に支持する役目をします。

全体を組み立ててから解ったのですが、予想していたよりも板ばねのバネ力が小さく、エレメントに力を加えると動いてしまいます。又、板ばねに過度の力を加えると、変形して板ばねの口が開いてしまい、エレメントの保持が更に不安定になりました。
給電エレメントについては、同軸コネクタを接続したり、同軸ケーブルの重さが加わった際にエレメントが動いてしまう可能性がある為に、急遽ローレットネジで止める方法に変更しました。
そんな事で、とりあえずの運用は可能だが、そーっとデリケートに取り扱う必要のあるアンテナが出来上がってしまいました。明らかな設計ミスです。
(3) 性能評価
二つ目の失敗です。昨日近くの七国山(128.6m)に移動し、9エレ・ダブルバズーカとの比較を行いました。6エレの場合には、ダブルバズーカとモクソンとは同等の性能でしたが、9エレではモクソンの方が格段に良い結果となりました。その差が大き過ぎるので、オカシイなぁとは思いつつも、運用を終了しましたが、、、、、。
帰宅後にダブルバズーカのSWRを測定すると非常に悪い値です。給電部を補強していたエポキシ接着剤を剥がしたところ、給電コネクタ(BNC-J)の半田が外れて断線している事が解りました。給電エレメントを曲げるような力が加わった事が原因と思われます。
半田付けとエポキシ接着剤とでダブルバズーカは復帰しましたが。
結局自宅の再現性に難ありの簡易電界強度計での比較となりました。
出力50mw、距離3mでの比較ではダブルバズーカ、モクソン共に簡易電界強度計の指示値は20mVで差異はありませんでした。
(4) その他
(a)結論としては、9エレ・ダブルバズーカと9エレ・モクソンの性能は同等として
良いと思います。ただ、ブーム長はダブルバズーカが1346mmに対してモクソン
は1546mmであり、この200mmの差を性能の差としても良いかも。
(b)ダブルクリップの板ばねの材質はあまり良くは無かった様ですが、大きめの物
を使用してもあまり意味は無いと思います。エレメントの支持方法をもう一度
考え直す必要があります。
(c)ダブルバズーカの給電エレメントは機械的には2本の黄銅パイプを給電コネクタ
の半田付けで連結し、プラスチックパイプとエポキシ接着剤で補強した構造です。
このため給電エレメントを曲げるような力が加わると、今回の様に給電コネクタ
の半田付けが外れてしまう可能性があります。黄銅パイプ外径がφ4、補強用の
プラスチックパイプの内径がφ6で、プラスチックパイプが小径のためにエポキシ
接着剤がプラスチックパイプ内に充分に侵入せず、接着剤による補強効果が
出ていないのではないか?と思っています。


