
(1)はじめに
CQ誌の昔の付録CDに収録されていた、アンテナ製作記事の中から見つけました。元の記事は、CQ誌1985年5月号に掲載されていた様です。
まず、寸法図を作りました。記事に記載されていた寸法をそのまま転記しました。

放射器Raと反射器Reとは、それぞれ中央部で分割/絶縁され、クロス接続
されています。普通のHB9CVとは少し違う給電方法で、アンテナハンドブック
を調べたところ、むしろ8JKビームというアンテナの給電方法に似ています。
但し、8JKビームはRaとReとが同じ長さで、双方向ビームのアンテナでした。
(2)製作
ともあれ、移動用に“分解/組立可能バージョン”で作り、三脚に載せてみました

給電部です。放射器の中央部は、それぞれ、一端側にM3ナットを挿入したφ7*14mm黄銅パイプを2本、絶縁用のφ6プラスチックパイプで連結したものを、ブームに、やはり絶縁用に嵌めた短尺の白いφ8プラスチックパイプに木綿糸と瞬間接着剤で固定しました。2本のφ7黄銅パイプ同志間の絶縁距離は4mmです。放射器の残りのエレメントは φ4アルミパイプの一端にM3ねじを挿入して、分解/連結出来る様にしました。

放射器Raと反射器Reとはクロス接続しました。放射器も同様に分解/連結可能です。

分解時の状態です。ブームは¥100店のピックアップツールを利用して作り、写真の収納時の長さは223mmでした。

(3)性能測定
いつもの簡易電界強度計での比較です。
距離3m 出力50mWでの電流計の読み取り値です。
今回の 5エレHB9CV 10mV(ブーム長 490mm)
6エレダブルバズーカ八木 22mV(ブーム長 720mm)
対照アンテナとして使用したダブルバズーカ八木は移動運用で使用していますが、
通常の八木よりも性能が上ではないかと思われます。エレメント数とブームの長
さを考慮に入れると、今回のHB9CVはかなり良い値であると思います。
SWR値は430MHz~440MHzの範囲内で1.1以下でした。寸法通りに作って
特に調整の必要はありませんでした。
(4)その他
(a)給電方法が普通のHB9CVと異なるので、戸惑いましたが、記事の
題名のままのHB9CVアンテナとしました。無調整でSWRの値が
広い範囲で低く、その意味では非常に作りやすいアンテナです。
(b)RaとReが、それぞれ中央部で絶縁/分割されており、クロス接続
で給電するスタイルで、RaとReとをブームに取り付ける構造が多少
厄介ですが、性能比較用に使用したダブルバズーカ八木給電部の
細かい工作よりも、むしろ容易と思います。
(c)今回のRa、Reは、ねじで組み立てる方法を採りましたが、プリント
基板用の金属製の「スペーサ」という部品を使用すると、今回のものと
同様の構造を、もっと簡単に作れそうです。
又、バナナプラグなどを利用して、挿抜で分解/組立する方法も良い
かも知れません。
(d)前記の様に性能はかなり良さそうです。 移動用アンテナは、ビームが
切れすぎると、むしろ使いにくくなる場合もあるのですが、6エレダブル
バズーカに対向して、HB9CVの6エレメント程度のものを作ろうか?
などと思ったり思わなかったり。――きまぐれ次第で、、、、。
(e)ブームに使用した\100店のピックアップツールは伸張時で58cm、
短縮時は145mmで先端に落とし物をピックアップする為の磁石が付いて
いますが、元来はラジオ用のロッドアンテナとして作った物を転用した
ものの様で、伸縮する各ロッド間のスライド接触片が組み付けられて
いました。――少し買い集めておこうかな?
CQ誌の昔の付録CDに収録されていた、アンテナ製作記事の中から見つけました。元の記事は、CQ誌1985年5月号に掲載されていた様です。
まず、寸法図を作りました。記事に記載されていた寸法をそのまま転記しました。

放射器Raと反射器Reとは、それぞれ中央部で分割/絶縁され、クロス接続
されています。普通のHB9CVとは少し違う給電方法で、アンテナハンドブック
を調べたところ、むしろ8JKビームというアンテナの給電方法に似ています。
但し、8JKビームはRaとReとが同じ長さで、双方向ビームのアンテナでした。
(2)製作
ともあれ、移動用に“分解/組立可能バージョン”で作り、三脚に載せてみました

給電部です。放射器の中央部は、それぞれ、一端側にM3ナットを挿入したφ7*14mm黄銅パイプを2本、絶縁用のφ6プラスチックパイプで連結したものを、ブームに、やはり絶縁用に嵌めた短尺の白いφ8プラスチックパイプに木綿糸と瞬間接着剤で固定しました。2本のφ7黄銅パイプ同志間の絶縁距離は4mmです。放射器の残りのエレメントは φ4アルミパイプの一端にM3ねじを挿入して、分解/連結出来る様にしました。

放射器Raと反射器Reとはクロス接続しました。放射器も同様に分解/連結可能です。

分解時の状態です。ブームは¥100店のピックアップツールを利用して作り、写真の収納時の長さは223mmでした。

(3)性能測定
いつもの簡易電界強度計での比較です。
距離3m 出力50mWでの電流計の読み取り値です。
今回の 5エレHB9CV 10mV(ブーム長 490mm)
6エレダブルバズーカ八木 22mV(ブーム長 720mm)
対照アンテナとして使用したダブルバズーカ八木は移動運用で使用していますが、
通常の八木よりも性能が上ではないかと思われます。エレメント数とブームの長
さを考慮に入れると、今回のHB9CVはかなり良い値であると思います。
SWR値は430MHz~440MHzの範囲内で1.1以下でした。寸法通りに作って
特に調整の必要はありませんでした。
(4)その他
(a)給電方法が普通のHB9CVと異なるので、戸惑いましたが、記事の
題名のままのHB9CVアンテナとしました。無調整でSWRの値が
広い範囲で低く、その意味では非常に作りやすいアンテナです。
(b)RaとReが、それぞれ中央部で絶縁/分割されており、クロス接続
で給電するスタイルで、RaとReとをブームに取り付ける構造が多少
厄介ですが、性能比較用に使用したダブルバズーカ八木給電部の
細かい工作よりも、むしろ容易と思います。
(c)今回のRa、Reは、ねじで組み立てる方法を採りましたが、プリント
基板用の金属製の「スペーサ」という部品を使用すると、今回のものと
同様の構造を、もっと簡単に作れそうです。
又、バナナプラグなどを利用して、挿抜で分解/組立する方法も良い
かも知れません。
(d)前記の様に性能はかなり良さそうです。 移動用アンテナは、ビームが
切れすぎると、むしろ使いにくくなる場合もあるのですが、6エレダブル
バズーカに対向して、HB9CVの6エレメント程度のものを作ろうか?
などと思ったり思わなかったり。――きまぐれ次第で、、、、。
(e)ブームに使用した\100店のピックアップツールは伸張時で58cm、
短縮時は145mmで先端に落とし物をピックアップする為の磁石が付いて
いますが、元来はラジオ用のロッドアンテナとして作った物を転用した
ものの様で、伸縮する各ロッド間のスライド接触片が組み付けられて
いました。――少し買い集めておこうかな?


