fc2ブログ

アマチュア無線局 7M2MZO

430FMで低山ハイキングを兼ねた移動運用を楽しんでいます。

430MHz用 X-beam(制作失敗)

(1)はじめに
   「作り始めてはみたものの、中断。」という報告です。アンテナの性能は良さそうですが、
   移動用に折りたたみ可能に作るのは ちょっと難しいかな?という感じです。 

   このアンテナを紹介するHPがネット上にたくさんありましたが、下記を参照しました。
    http://www.dbbear.com/k0emt/projant/xbeam/
    http://www.qsl.net/qrp/ant/xbeam.htm
   ARRL Hand Book(私は見たことがありませんが)にも掲載されているそうです。

   参照HPの、寸法算出用の図を書き写しました。
       Armの長さ:195/f (MHz ) (単位はft)
       R-tail長さ :106.5/f (MHz ) (単位はft)
       D-tail長さ : 92.5/f (MHz)  (単位はft)
1 x-beam寸法
 433MHzでの寸法は、1ft=304.8mmとして算出しました。
       Armの長さ:(195*304.8)/433=138mm
       R-tail長さ :(106.5*304.8)/433=75mm
       D-tail長さ :( 92.5*304.8)/433=65mm 
    この寸法で、作って見たのですがSWRの最低値は400MHz付近でした。 

     作成したアンテナの給電部です。Armは帯鋼(グローバルアンテナ研究会で配布)を
    使用(弾性を利用した収納時の折り畳みを目論んで)。帯鋼の端部にφ4黄銅パイプ
    (肉厚0.5)を潰して取りつけ、アクリル板にねじ止めしたラグ板に半田付け固定。
    Armの長さは、「BNCコネクタの中心から測った長さ」としました。
2 x-beam1号 給電部


 (2)アンテナ作成の経過
    はじめに、Armは帯鋼で、R及びD-tailは、φ1ステンレスワイヤで作り、teilを
    切り詰めるとSWRが最低となる周波数が上がる事を確かめました。(上の写真では
    Armだけ見えています。)

    ステンレスワイヤを細かく切り詰める作業が面倒でしたので、Armの長さを133mm
   に切り詰め、tailの材質を帯鋼に替えた「2号機」を作り、tailを切り詰めましたが、
   SWRがなかなか小さくなりません。 いじっているうちに、反射器(長さ356mm)を
   配置するとSWRが小さくなる事が解りました。下の写真-2号機+反射器(仮止め)
3 x-beam1号
  この写真の状態でSWRは429~434MHzで1.1以下。簡易電界強度計での測定は
 1W、距離2.2mで200μAで、他のアンテナとの比較は行っていませんが、かなり
 良い値です。 更に、導波器を追加すると簡易電界強度計の指示値が更に大きくなる事
 を確認しています。 

  これに気を良くして、帯鋼のtail先端の危険防止と、寸法の安定化を狙って下の写真の
 様に、圧着スリーブ(P-5.5)をtail先端に金槌で叩いてカシメて、黄色の糸を取りつけました。
 するとSWRの最低値を示す周波数が420MHzに下がり、433MHzでは3.0に上がりました。
41 糸附き
 tail先端に取りつけた圧着スリーブにより、tailの見かけの長さが伸びない様にしています。
糸を切ってみたのですが、変化はありません。 圧着スリーブが何か悪さを?。
5 P-5.5


 圧着スリーブを取り除くと元のSWRの良い状態に戻ります。
プラスチックならば?、という事で、針を抜去したマップピンの頭を帯鋼tailの先端に
取りつけました。 その結果、SWRの最低値を示す周波数は425MHz付近に下がり、
433MHzでのSWRは2.5でやはり使えません。(下の写真)
6 たまつけ
 マップピンの針をライターで加熱後抜き去り、針の抜き跡にφ3のドリルで途中まで
穴開けし、tail先端部の帯鋼をライターで加熱して、マップピンの頭に差し込みました。



 tail先端に金属でもプラスチックでも、余計な物をくっつけると、SWRが最低の周波数が
低くなる様です。更に調整する事も可能と思われましたが、再現性の無い「一品料理」になりそうで、ここで中断する事にしました。

 前記の2号機に反射器を保持可能にして(折りたたみ収納は、可能です)の運用も考え
ましたが、tail先端(帯鋼の先端)に保護の無い状態ではマズイと思いました。 


(3)その他
 (a)Armの先を折り曲げて対向させるアンテナ形状は、モクソンアンテナに似ています。
    モクソンの場合は「折り曲げて対向するエレメント先端間の距離が重要」との記載が
    ありました。X-beamも同様かも知れません。「折り畳み収納可能」を狙ったのですが
    モクソンと同様に放射器と反射器を固定して20cm弱の正方形のユニットとして、
    安定した状態で作るのが良さそうです。
    
 (b)性能はかなり良さそうな感触があり、反射器と導波器を追加して八木の様に発展
させる事も出来そうです。反射器、導波器は、Mの時を横にした様な形ではなく、
    今回の反射器の様に直線形状でも良さそうです。

そういえば、モクソンの導波器も”[”の形にしてブームへの取りつけに苦労した
  のですが、直線形状でも良かったのかも知れません。
    
(c)アンテナエレメントの一部(特に給電部の近傍)に金属部品や、エポキシ接着剤など
    絶縁物を配置すると、SWRなどの特性が変化する事は良くありました。
    (逆に、多少変わった事をしても変化のないアンテナもありましたが。)
     
     アンテナがすんなり出来てしまって、同様の事に気が付かない場合もありそうです。
    インターネットや雑誌の記事を見て作ってみたが、全くダメという経験が何度かありま
    すが。使用した材質や給電部付近での僅かな寸法の違いなどで、再現性が損なわれる事
    が、あるのかも知れません。

  (d)今回使用した「黄色の糸」は、DIY店で購入した「道糸」です。道路工事などの
     際に目印として張る糸の様です。太さの割に強度があり、殆ど伸縮しません。
     6m用のX-beam程度の大きさアンテナなら、ロープ替わりに使えるかも知れません。
  

PageTop

'10.07.18 草戸山(364m) 東京都町田市

 自宅から50ccの原チャリにリュックサックを載せて出発。1時間で同じ町田市内の
大地沢青少年センターに到着。 麦わら帽子を被って歩き出すと、たちまち、汗。

 南に向かって登る斜面。木の北側に苔が着いています。
1 南に苔 

相模原市と町田市の市境を出たり入ったりしながら、歩きます。
2 市境の石

あちらこちらに 山百合
3 山百合さ
 
 急なところもありますが、
4 木のね道

 直ぐに整備された、城山湖を一週するハイキングルートに出会います。
5 山百合、道標

 ともあれ、青少年センターから20分で山の神が祀られた、草戸山山頂です。
6 山の神

 山頂の見晴らし台のすぐ下のベンチを借り、6エレダブルバズーカと、5エレBig Wheelを
スタック状に設置。アンテナマストの途中には、日除けの為に傘を固定して、気温は30℃。
7 山頂

 杉並区固定と日光市移動のフレンド局との交信が聞こえてブレークイン。日光市は
Big Wheelでは4/1、ダブルバズーカで5/3。杉並区は両方共5/9で差がありません。

 この見晴台の上からも、すぐ下の城山湖の湖面は、樹木に遮られて見えませんでした。
今日から夏です。 明日から秋になると良いのですが。
8 山頂の雲
 CQ開始。都内23区、千葉方面が特に強く入感します。 数局にお願いして、二つの
アンテナの比較を行いましたが、あっちが良かったり、こっちが良かったり。Big Wheelの
方が少し弱いかな?という印象はあるのですが、はっきりしません。別のロケで再トライ
した方がよさそうです。  10:00の気温34℃。

9 リュウノヒゲ
 山頂の周囲の木の葉は動いているのですが、座っている所には風が通りません。
11:38 気温35℃。 正午で交信を終了して撤収。

a 木の花
 帰路は、八王子市と町田市の市境を出たり入ったりしながら、途中、高尾山口駅方面への道
と分かれて、朝の青少年センターに下ります。

b 草の花
 20分ほどで下ってきた青少年センターの付近は、小学生かな?大賑わい。キャンプに来られた様です。

c オカトラノオ

 帰路は、2時間弱で帰ることが出来ました。


 草戸山は、西に長く伸びた町田市の先っぽに位置します。城山湖の湖面を挟んだ反対側の
相模原市の城山町から、各局の移動運用の声が良く聞こえてきます。
草戸山

PageTop

続々、Big Wheel antenna

(1)はじめに
   Big Wheel antennaについて、当ブログの'10.06.29(参照HPのURLあり)で始めて
  作り、次の '10.07.08の記事で、導波器を一本追加して陣馬山で運用('10.07.11)した際の
  印象は、「指向性はブロードで、利得はそこそこ。」でした。

  今回、更に導波器を追加して5エレの状態にしたところ、見掛けの利得が大きくなりました。


(2)アンテナ形状  
   前回の記事で追加したD1の前方に更に継ぎ足し、6エレダブルバズーカの先端側の
  ブームを連結出来る様にしました。導波器の長さ、配置はダブルバズーカと同一です
1 アンテナ形状


 寸法図です。 ブームの連結はD2-D3間と、Big Whee-D1間の2カ所で行います。
2 big wheel yagi 5ele


   分解時の状態です。下から5本目までは6エレバズーカの部品で、4本の導波器と、
  先端側のブーム。その上が今回、追加工で修正したブームで、D1、D2を取りつけます。
4 分解時


(3)性能
   Big Wheelのまま、導波器1本追加、導波器4本追加(今回の記事)のそれぞれと、
  6エレ・ダブルバズーカについて、1W、距離約2.2mで簡易電界強度計の最大指示値の比較。
3 比較
 注))簡易電界強度計は、当ブログの '09.12.02の記事「再ZLスペシャル」に記載の
    2号機を、狭い室内の壁に設置しています。室内の物品の配置や、ドアの開閉などで
    測定値が10~20μA程度異なる事があります。このため、ほぼ同時に連続して測定
    した数値で比較しています。

     SWRは421~437MHzの範囲内で1.1以下で、前回導波器を1本追加した時よりも
    良くなり、周波数の低い方に移動しました。

 指向性については、簡易電界強度計での印象ですので、かなり曖昧ですが、
    6エレダブルバズーカと同じ様な感じです。

  アンテナ全長は、Big Wheel導波器4本追加 約850mm。ダブルバズーカ 715mmです。
5 おおきさ比較


(4)その他
 (a)(今回も、何も考えず)に、既存の「導波器の配置」を追加しました。
    各導波器の長さや配置を細かに設定し直せばもっと良くなるかも知れません。

 (b)今回も反射器は必要が無い感じでした。

 (c)Big Wheelによく似たPlanar Wheel Antennaというのもネット上に有りました。
    英文の記事で、よく読めませんが、扇形のBig Wheelと同様のエレメントを4本。
    同一平面から少しはみ出す様に配置する様です。

PageTop

'10.07.11 陣馬山(855m) 相模原市緑区

 じっとり蒸した曇天。陣馬高原下バス停からのそのそ歩き始めました。、、、、このところ、
夏風邪? 夏バテ? 老衰? なんだか調子悪い。ノドが痛い、、、ところへ、フレンド局が
車で通り掛かり、、、。大変ありがたく乗せて戴きました。 あっと言う間に和田峠。
山の主局の車2台が既到着しています。高速のフレンド局と一緒に歩けないのは経験済みで、
失礼を願い、峠の脇の緩い方の道から歩き始めると、たちまち汗みずく。
1 登り道

2 ホタルブクロ

 予報は「午後から雨」 道は泥濘で、歩きにくい。
3 ヤマアジサイ

4 トリアシショウマ
    トリアシショウマ?

5 キキョウ

 今日の山頂はハイカーが少ない。無線局は都合6名集合して、18、50、21MHz。
山の主2局と私の計3局は430FMでQRV。
6 ギボシ
      オオバギボウシ

 6エレ・ダブルバズーカと、先日のbig wheelとを水平スタックバーの両端に設置しました。
が、交信はbig wheelで。なんとかイケそうなので殆どの局は50mWで交信。
山の主2局は300mWで、5/8λ・2段ノンラジアル 利得5.5dBの市販品ホイップを使用。
相手局からのレポートは、 300mW-5.5dB 5/2 に対し、50mW-big wheel 5/1という感じ。
big wheelの指向性はブロードで、追加した導波器の方向を中心に左右45°ほどの範囲内では
R/Sは変化が小さく、更に振ると下がる。という感じ。 更に導波器を追加すると、、、?。

7 ウツボグサ
     ウツボグサ

 時折薄日が射し、時折ぱらぱら小雨。和田峠まで乗せて下さったフレンド局は早めの撤収。
8 オカトラノオ
     オカトラノオ

a タケニグサ
 タケニグサ

 白馬の左にタケニグサ。そのずーっと左の上に燕。 低い雲の下を飛び交っています。
b 馬トタケニグサと燕

c 蝶

 昼少し前からの小雨は、どうやらホンモノの雨みたい。という事で、少し下の
四阿の屋根の下に場所を移し、昼食。
d チダケサシ
     チダケサシ

 昼食の後は、5局で屋根の下、なんとなく座談会が続き、13:30。まだ、小雨ぽちぽち。
なんとなく撤収という事に。
e なに?
    名前わかりません。

f 野バラ
    野バラ

 和田峠へは、泥濘を避けて階段のある方の下り道を。
g 和田峠へ下る

 14:00和田峠まで降りました。根性の山の主2局は、峠で更にQRV続行。
根性ナシの私は 下山するフレンド局の車で藤野駅まで送って戴きました。
今日歩いたのは、和田峠から山頂までと、自宅-最寄り駅間の往復のみ。でも疲れた。



PageTop

続、Big Wheel antenna(430MHz用)

1)はじめに
  (a)'10.06.29の記事の状態では、野外での移動運用の為に、アンテナの設置
     (固定)が出来ず、手でアンテナを持たねばならない状態でしたので、
      写真用三脚への取りつけが出来るように追加工しました。

    アンテナの放射は、「円形」の120°間隔の「弦」の方向には弱く、ステンレスワイヤ
   で作った「弧」の方向では強いので、「弧」が水平、前方に向く様な姿勢で設置します。

  (b)ついでに、導波器を配置してみたところ、良い感じでしたので、ブームを追加し、
     導波器を保持出来る様にしました。
1 全体なの


(2)導波器の追加による性能の変化
   常用している6エレダブルバズーカアンテナの導波器(長さ305mm)を転用しました。
  導波器と「弧」との距離は、簡易電界強度計を見ながら 約50mmに決めました。
  このときの簡易電界強度計の電流計の最大値は250μA。放射器が無い状態では180μA。
  (出力1W、アンテナと簡易電界強度計との距離は 約2.2mで測定。)

   指向性は、導波器無しの状態ではアンテナの「円形」の平面から少しズレていたのが、
  導波器の方向に(円形と同じ平面上に)固定されました。但し、少しブロードになりました。
 
   SWRは、導波器と弧との距離の増減で、0.1ほど緩やかに変化しましたが、距離50mmで
  433MHzでのSWRは1.1でした。 ところが、この後、給電点付近を2液エポキシ接着剤
  で補強したところ、1.4に上がりました。どうやら、アンテナ給電部近傍に余計なもの
  を追加するとSWRが悪化する様です。

(3)追加工の内容
  (a)写真用三脚への固定
    6エレダブルバズーカ用の水平スタックバーを転用しました。このスタックバーの
   先端部にはφ3ピンと切欠部があり、これに合うように3mm厚アクリル板にφ3穴を
   開けると共にM3ローレットねじを取りつけました。固定方法は、「スタックバーの
   φ3ピンをアクリル板の穴に挿入後、アンテナを回転させてスタックバーの切欠部に
   ローレットねじを侵入させて締め付ける。」です。
2 アンテナ固定部です


 (b)導波器の保持(ブームの追加)
  導波器を保持する為のブームは給電部とは着脱可能としました。
 ブームはφ7、φ8のプラスチックパイプですが、途中からステンレスワイヤの弧との接触を
 避けるために3mm厚アクリル板に連結し、ブームの先端部にφ5*20mmの黄銅パイプを
 取りつけて、導波器(φ4アルミパイプ)を着脱可能に保持します。
3 ブーム取りつけ部なの


 分解、収容時の状態です。
4 収容


(3)その他
 (a)「弧」の部分をφ2ステンレスワイヤの弾性を利用して作っていますので、弧の半径
    は若干不安定です。このため、弧と導波器との距離は「約50mm」と記載しました。
    多少の距離の違いでは大きな差は出ない様でしたが、、。
    尚、導波器の長さを変えたり、その場合に弧との距離に変化があるか?などはチェック
    していません。

 (b)導波器の反対側(アンテナの円形の弦が伸びている側)に反射器を配置してみましたが、
    簡易電界強度計には変化は現れませんでした。弦の伸びる方向への放射はかなり弱い
    ので、当然なのかも知れません。

 (c)アンテナが出来上がってから、給電部付近に少量のエポキシ接着剤を盛った事で
    SWRが悪化(幸い、使える範囲内ですが)したのは、誤算でした。こういう経験
    はあまり無かったのですが、エポキシが嫌いなアンテナなのでしょう。

 (d)写真用三脚への固定、放射器の追加など、いつもながらの泥縄式の追加加工で、いつも
    以上に、妙ちきりんな形になりました。万が一 気が向いたら作り直すかも。 

 (e)アンテナの「円形」の弧の部分に、φ2ステンレスワイヤを使用しましたが、ワイヤの
    弾性で、大体は必要な円形を維持出来ると云った状態です。参照したHPでは針金?を
    扇形に曲げてアンテナの形を作るのですが、キレイに曲げるのは難しそうです。
    グローバルアンテナ研究会の帯鋼を利用するとキレイな円弧が出来るので、、、、。
   
 (f)「6エレダブルバズーカ用の水平スタックバー」はφ6ステンレスパイプの3本構成で、
    連結使用時のスタック幅は700mm。上から2番目の中央になるパイプの真ん中に
    写真用三脚の雲台ねじに合う(1/4W)のインチねじのナットを半田付けしてあります。
5 スタックバー

PageTop