
(1)はじめに
「作り始めてはみたものの、中断。」という報告です。アンテナの性能は良さそうですが、
移動用に折りたたみ可能に作るのは ちょっと難しいかな?という感じです。
このアンテナを紹介するHPがネット上にたくさんありましたが、下記を参照しました。
http://www.dbbear.com/k0emt/projant/xbeam/
http://www.qsl.net/qrp/ant/xbeam.htm
ARRL Hand Book(私は見たことがありませんが)にも掲載されているそうです。
参照HPの、寸法算出用の図を書き写しました。
Armの長さ:195/f (MHz ) (単位はft)
R-tail長さ :106.5/f (MHz ) (単位はft)
D-tail長さ : 92.5/f (MHz) (単位はft)

433MHzでの寸法は、1ft=304.8mmとして算出しました。
Armの長さ:(195*304.8)/433=138mm
R-tail長さ :(106.5*304.8)/433=75mm
D-tail長さ :( 92.5*304.8)/433=65mm
この寸法で、作って見たのですがSWRの最低値は400MHz付近でした。
作成したアンテナの給電部です。Armは帯鋼(グローバルアンテナ研究会で配布)を
使用(弾性を利用した収納時の折り畳みを目論んで)。帯鋼の端部にφ4黄銅パイプ
(肉厚0.5)を潰して取りつけ、アクリル板にねじ止めしたラグ板に半田付け固定。
Armの長さは、「BNCコネクタの中心から測った長さ」としました。

(2)アンテナ作成の経過
はじめに、Armは帯鋼で、R及びD-tailは、φ1ステンレスワイヤで作り、teilを
切り詰めるとSWRが最低となる周波数が上がる事を確かめました。(上の写真では
Armだけ見えています。)
ステンレスワイヤを細かく切り詰める作業が面倒でしたので、Armの長さを133mm
に切り詰め、tailの材質を帯鋼に替えた「2号機」を作り、tailを切り詰めましたが、
SWRがなかなか小さくなりません。 いじっているうちに、反射器(長さ356mm)を
配置するとSWRが小さくなる事が解りました。下の写真-2号機+反射器(仮止め)

この写真の状態でSWRは429~434MHzで1.1以下。簡易電界強度計での測定は
1W、距離2.2mで200μAで、他のアンテナとの比較は行っていませんが、かなり
良い値です。 更に、導波器を追加すると簡易電界強度計の指示値が更に大きくなる事
を確認しています。
これに気を良くして、帯鋼のtail先端の危険防止と、寸法の安定化を狙って下の写真の
様に、圧着スリーブ(P-5.5)をtail先端に金槌で叩いてカシメて、黄色の糸を取りつけました。
するとSWRの最低値を示す周波数が420MHzに下がり、433MHzでは3.0に上がりました。

tail先端に取りつけた圧着スリーブにより、tailの見かけの長さが伸びない様にしています。
糸を切ってみたのですが、変化はありません。 圧着スリーブが何か悪さを?。

圧着スリーブを取り除くと元のSWRの良い状態に戻ります。
プラスチックならば?、という事で、針を抜去したマップピンの頭を帯鋼tailの先端に
取りつけました。 その結果、SWRの最低値を示す周波数は425MHz付近に下がり、
433MHzでのSWRは2.5でやはり使えません。(下の写真)

マップピンの針をライターで加熱後抜き去り、針の抜き跡にφ3のドリルで途中まで
穴開けし、tail先端部の帯鋼をライターで加熱して、マップピンの頭に差し込みました。
tail先端に金属でもプラスチックでも、余計な物をくっつけると、SWRが最低の周波数が
低くなる様です。更に調整する事も可能と思われましたが、再現性の無い「一品料理」になりそうで、ここで中断する事にしました。
前記の2号機に反射器を保持可能にして(折りたたみ収納は、可能です)の運用も考え
ましたが、tail先端(帯鋼の先端)に保護の無い状態ではマズイと思いました。
(3)その他
(a)Armの先を折り曲げて対向させるアンテナ形状は、モクソンアンテナに似ています。
モクソンの場合は「折り曲げて対向するエレメント先端間の距離が重要」との記載が
ありました。X-beamも同様かも知れません。「折り畳み収納可能」を狙ったのですが
モクソンと同様に放射器と反射器を固定して20cm弱の正方形のユニットとして、
安定した状態で作るのが良さそうです。
(b)性能はかなり良さそうな感触があり、反射器と導波器を追加して八木の様に発展
させる事も出来そうです。反射器、導波器は、Mの時を横にした様な形ではなく、
今回の反射器の様に直線形状でも良さそうです。
そういえば、モクソンの導波器も”[”の形にしてブームへの取りつけに苦労した
のですが、直線形状でも良かったのかも知れません。
(c)アンテナエレメントの一部(特に給電部の近傍)に金属部品や、エポキシ接着剤など
絶縁物を配置すると、SWRなどの特性が変化する事は良くありました。
(逆に、多少変わった事をしても変化のないアンテナもありましたが。)
アンテナがすんなり出来てしまって、同様の事に気が付かない場合もありそうです。
インターネットや雑誌の記事を見て作ってみたが、全くダメという経験が何度かありま
すが。使用した材質や給電部付近での僅かな寸法の違いなどで、再現性が損なわれる事
が、あるのかも知れません。
(d)今回使用した「黄色の糸」は、DIY店で購入した「道糸」です。道路工事などの
際に目印として張る糸の様です。太さの割に強度があり、殆ど伸縮しません。
6m用のX-beam程度の大きさアンテナなら、ロープ替わりに使えるかも知れません。
「作り始めてはみたものの、中断。」という報告です。アンテナの性能は良さそうですが、
移動用に折りたたみ可能に作るのは ちょっと難しいかな?という感じです。
このアンテナを紹介するHPがネット上にたくさんありましたが、下記を参照しました。
http://www.dbbear.com/k0emt/projant/xbeam/
http://www.qsl.net/qrp/ant/xbeam.htm
ARRL Hand Book(私は見たことがありませんが)にも掲載されているそうです。
参照HPの、寸法算出用の図を書き写しました。
Armの長さ:195/f (MHz ) (単位はft)
R-tail長さ :106.5/f (MHz ) (単位はft)
D-tail長さ : 92.5/f (MHz) (単位はft)

433MHzでの寸法は、1ft=304.8mmとして算出しました。
Armの長さ:(195*304.8)/433=138mm
R-tail長さ :(106.5*304.8)/433=75mm
D-tail長さ :( 92.5*304.8)/433=65mm
この寸法で、作って見たのですがSWRの最低値は400MHz付近でした。
作成したアンテナの給電部です。Armは帯鋼(グローバルアンテナ研究会で配布)を
使用(弾性を利用した収納時の折り畳みを目論んで)。帯鋼の端部にφ4黄銅パイプ
(肉厚0.5)を潰して取りつけ、アクリル板にねじ止めしたラグ板に半田付け固定。
Armの長さは、「BNCコネクタの中心から測った長さ」としました。

(2)アンテナ作成の経過
はじめに、Armは帯鋼で、R及びD-tailは、φ1ステンレスワイヤで作り、teilを
切り詰めるとSWRが最低となる周波数が上がる事を確かめました。(上の写真では
Armだけ見えています。)
ステンレスワイヤを細かく切り詰める作業が面倒でしたので、Armの長さを133mm
に切り詰め、tailの材質を帯鋼に替えた「2号機」を作り、tailを切り詰めましたが、
SWRがなかなか小さくなりません。 いじっているうちに、反射器(長さ356mm)を
配置するとSWRが小さくなる事が解りました。下の写真-2号機+反射器(仮止め)

この写真の状態でSWRは429~434MHzで1.1以下。簡易電界強度計での測定は
1W、距離2.2mで200μAで、他のアンテナとの比較は行っていませんが、かなり
良い値です。 更に、導波器を追加すると簡易電界強度計の指示値が更に大きくなる事
を確認しています。
これに気を良くして、帯鋼のtail先端の危険防止と、寸法の安定化を狙って下の写真の
様に、圧着スリーブ(P-5.5)をtail先端に金槌で叩いてカシメて、黄色の糸を取りつけました。
するとSWRの最低値を示す周波数が420MHzに下がり、433MHzでは3.0に上がりました。

tail先端に取りつけた圧着スリーブにより、tailの見かけの長さが伸びない様にしています。
糸を切ってみたのですが、変化はありません。 圧着スリーブが何か悪さを?。

圧着スリーブを取り除くと元のSWRの良い状態に戻ります。
プラスチックならば?、という事で、針を抜去したマップピンの頭を帯鋼tailの先端に
取りつけました。 その結果、SWRの最低値を示す周波数は425MHz付近に下がり、
433MHzでのSWRは2.5でやはり使えません。(下の写真)

マップピンの針をライターで加熱後抜き去り、針の抜き跡にφ3のドリルで途中まで
穴開けし、tail先端部の帯鋼をライターで加熱して、マップピンの頭に差し込みました。
tail先端に金属でもプラスチックでも、余計な物をくっつけると、SWRが最低の周波数が
低くなる様です。更に調整する事も可能と思われましたが、再現性の無い「一品料理」になりそうで、ここで中断する事にしました。
前記の2号機に反射器を保持可能にして(折りたたみ収納は、可能です)の運用も考え
ましたが、tail先端(帯鋼の先端)に保護の無い状態ではマズイと思いました。
(3)その他
(a)Armの先を折り曲げて対向させるアンテナ形状は、モクソンアンテナに似ています。
モクソンの場合は「折り曲げて対向するエレメント先端間の距離が重要」との記載が
ありました。X-beamも同様かも知れません。「折り畳み収納可能」を狙ったのですが
モクソンと同様に放射器と反射器を固定して20cm弱の正方形のユニットとして、
安定した状態で作るのが良さそうです。
(b)性能はかなり良さそうな感触があり、反射器と導波器を追加して八木の様に発展
させる事も出来そうです。反射器、導波器は、Mの時を横にした様な形ではなく、
今回の反射器の様に直線形状でも良さそうです。
そういえば、モクソンの導波器も”[”の形にしてブームへの取りつけに苦労した
のですが、直線形状でも良かったのかも知れません。
(c)アンテナエレメントの一部(特に給電部の近傍)に金属部品や、エポキシ接着剤など
絶縁物を配置すると、SWRなどの特性が変化する事は良くありました。
(逆に、多少変わった事をしても変化のないアンテナもありましたが。)
アンテナがすんなり出来てしまって、同様の事に気が付かない場合もありそうです。
インターネットや雑誌の記事を見て作ってみたが、全くダメという経験が何度かありま
すが。使用した材質や給電部付近での僅かな寸法の違いなどで、再現性が損なわれる事
が、あるのかも知れません。
(d)今回使用した「黄色の糸」は、DIY店で購入した「道糸」です。道路工事などの
際に目印として張る糸の様です。太さの割に強度があり、殆ど伸縮しません。
6m用のX-beam程度の大きさアンテナなら、ロープ替わりに使えるかも知れません。


