(1) はじめに
同軸ケーブルの芯線1/4λを突き出し、外部導体(網線)1/4λを外被の上に
折り返すと、最も簡単なアンテナの出来上がり。という
スリーブアンテナを
始めて作ってみました。どうせならカッコ良く作ってやろうと目論んだのですが
「非常に簡単なアンテナ」という事で、甘く見過ぎた様でありました です。
(2)こんなのを作ってはみたのですが、SWRがものすごーく大きいのです。

φ4黄銅パイプの上下エレメントはφ8樹脂パイプ(ボールペンの軸です)で連結し、
ここでBNCから下部エレメントの中を通してきた1.5D-2V同軸線の外部導体と中心導体
とを上下のエレメントに夫々半田付けしました。 上下エレメントの長さは共に、
(300/433MHz)*1000/4*0.96(短縮率)=166mm です。
下部エレメント(スリーブ)は、長さ50mmほどのφ5樹脂パイプでBNCに支持した、
長さ156mmの黄銅パイプで、その下側にφ5及びφ6黄銅パイプをスライド可能に嵌めて
長さの調整(SWRの調整)が出来る様にしました。
それはともかく アンテナとしては全く機能しません。
(2) ネット検索で「
スリーブアンテナ」を調べてみたら、
「スリーブの内径と同軸ケーブル外部導体の外径の差が小さいと、スリーブ
から同軸ケーブル外部導体への漏洩電流が著しく大きく、共振しなくなる。」
というのが見つかりました。
良くは解りませんが コンデンサが出来てどうのこうの かな?。
要するに下部エレメント(スリーブ)はかなり太いパイプにするか。
パイプでなくて針金に替えて(名前も hアンテナに変わるそうです)
でないと アンテナの機能を発揮しない様です。
それを考えなかった ド素人の失敗。
(3) このまま不燃ごみ にするのも、ナンなので、こんな事しました。

一応SWRは428~434MHzの範囲内で1.1以下に下がりました。
しかし これでは
やじろべえアンテナ(’09.10.09及び10.29の記事です)
とほぼ同じではないか!!
電波は飛ぶんかい といつもの簡易電界強度計(距離2m 出力1w)で比較すると

一番上の J型アンテナ :150μA
2番目の
やじろべえアンテナ :120μA
一番下の
スリーブアンテナくずれ:120μA
結局は「
やじろべえアンテナもどき」を作っただけの事になりましたが 但し、
(a)帯鋼の角度の少しの変化でSWRが大きく変化する。
(やじろべえ では3本のラジアル(今回と同じ帯鋼で作りました)の角度
の変化で多少はSWRは変化はしますが、それでも かなり安定しています。)
(b)下部エレメント(スリーブ)の長さの変化でSWR最低中心周波数が変化する。
など、移動用アンテナとしてはやや不安定で使用はムズカシイ感じです。
やはり「不燃ゴミ」、、、にはしませんが、分解して部品を再利用する事とします。
(4) その他
(a)スリーブを針金に替えた「hアンテナ」の場合もやはり同軸線の外部導体と
針金との距離が小さいとSWRは下がらないそうで、「少なくとも8mm以上に
すべきである。」との記事を見つけました。
仮に
スリーブアンテナの場合も8mm以上だとすると、1.5D-2Vの外部導体は
外径約φ2.8。 スリーブの内径はφ19以上ということになります。
コンデンサ云々だとすれば もっと大きい径が必要かも知れません。
(b)以下省略 (このところ このパターン ばかりだが、、、)