(1) はじめに
片側0.7λ長のエレメントの長さの1/2のところで、曲がる、1.5λ長ダイポールです。参照HP http://www.southgatearc.org/techtips/bentdipole.htm6 に14MHz用の
ダイポールの実施例?――(英語のHPで、私には読めませぬ)がありました。
エレメント各部の長さが、“0.35λ”の様に記載されていたので、MMANAで、430MHz
帯用にbent dipoleの3エレを入力してみたところ、良さそうな計算値が出ましたので、
よせば良いのに作ってみましたのです。
(2) エレメントがこんな風に曲がっています。


写真(寸法図)の赤い2mm2の電線と、垂直エレメント(φ4アルミパイプ)とは、M3
プリント板スペーサで連結します。D1、Reの電線の中央はM4ローレットねじで引き留め。
Raの電線はBNCに半田付け。

縦横の定規は、お団子の竹串とM3ローレットねじで連結。
給電部BNCは、短く切った定規にt0.5鉄板(小さいL金具から切り取りました)を
M2ねじで固定して半田付け。これも竹串とM3ローレットねじで着脱可能に。
分解収納状態。 重量310gr. 収納寸法(l・w・t)約45*5.5*4cm。

エレメントの支持用の定規 幅5cmで40cm長、50cm長。共に\100店で購入。

垂直エレメントを切り詰め、SWRは428.5~435MHzの範囲内で1.1以下となりました。
(3) 比較
いつもの簡易電界強度計で距離2m。 出力は1Wでは電流計のフルスケール
500μAを越えましたので、50mWで比較。
3bent dipole :50μA(エレメント識別カラーシールを貼りました)
AI・6エレ八木:40μA(’13.03.09の記事) ブーム長790mm 重量111gr.

MMANAのデータ
計算値

パターン

アンテナ定義
3bent dipole
垂直エレメントは、SWR調整の過程で、下表より30mm短くなりました。

AI・6エレ八木

(4) 蛇足
(a)AI・6エレ
yagiと較べて エレメント数は1/2で、長さは3倍。0.5*3=1.5?
利得は同じくらい。F/B比は計算上はかなり良い。重さ3倍。分解、組立の手間
は1.5倍。製作の時間は3倍くらいかな?、材料費は1.2倍。
参照HPでは14MHzのダイポールの様でしたが、HF帯ではワイヤーアンテナと
思いますが、通常のダイポールに較べてどんな感じになるのかな?
(b)¥100店の定規を40cmの、50cmの 夫々2本づつ使用。50cmの定規の重量は
95gr.でアンテナ重量310gr.の大部分を占めます。材質はポリスチレンだそうです。
厚さは3mmほど。手もみドリルで容易に穴開け出来、強度は大きくありません。
φ3の穴を開けて竹串を打ち込んだのですが、少し時間が経つと、穴を起点に、
割れが入りました。ストレスにより割れが生じるのでしょう。瞬間接着剤で修理。
M3.M4ローレットねじを受けるために、六角ナットをライターで焼き、六角ナット
より少し小さく開けた穴に押し込みましたが、押し込みは容易で、アクリルに較べ
熱に弱い感じです。 以上、アンテナの材料としては、あまり良い処が無いが、
アクリルに較べてかなり安価で、目盛付きで、寸法出しが容易なのはメリット。
t3*W50*L500mm=\105の 材料
(c)八木iのエレメント(の一部)に電線を使用したのは始めてですが、電線の被覆の
影響は特に無い様です。(たぶん)
(d)直線状のエレメントで1.5λ長の八木は、以前(’08.06.26の記事)作った事が
あり、実際の運用は行いませんでしたが、簡易電界強度計での評価は、それなりの
(エレメントが余計に長いだけの)性能がありそうでした。 このアンテナと
比較出来れば良かったのですが、残念ながら残っていません。