(1)はじめに
’08.05.06の記事を少し修正して再掲します。75Ωの同軸ケーブルのQマッチの分配器
の方が楽に作る事が出来ますが。
2スタック用の同軸管分配器は、インピーダンスが35.36Ωで長さがλ/4波長*0.98(短縮率)の同軸管があれば良いそうです。35.35Ωピッタリは難しいので、近いところで、二重
にするパイプの内外径の比率(D/d)が1.8で、インピーダンスは35.23Ωを狙いました。

D/d=1.8になる組み合わせを手持ちのパイプの中で探がしたところ、以下がありました。
a)\100店のφ6ステンレスパイプの内径が約φ5.5、これとφ3の黄銅パイプ。
b)外径10肉厚0.5の銅パイプと、外径φ5の銅パイプ。
銅パイプ同志の組み合わせが良いのでしょうけれども、より細径になるa)で作りました。
(2)製作工程です。
工程(1)のスペーサ:1mm厚のプラスチック板にφ3の穴を開け、φ6ステンレスパイプ
への挿入具合を見ながら外側を円形に削り、黄銅パイプの適当な位置に瞬間接着剤で固定。
工程(2)の半田付け: BNC-Jのピンを挿入する為に、φ3黄銅パイプをφ2.4のドリル
でザグリしました。

工程中の半田付けは全て60Wの半田ゴテを使用しました。一気に加熱し、短時間で勝負するのが良い様です。

(3)蛇足
(a)ハイキング兼の
移動運用中に(随分前の話ですが)、7エレのループ八木のスタック
を使用し、3C-2V同軸ケーブルのQマッチの分配器と上記の同軸管分配器とで受信比較
したところ、ハンディ機のSメータでS1程度同軸管の方が良かった。でも、作るのは
75Ω同軸ケーブルのQマッチの方が遙かに楽だった。
(b) 頭記a)の\100店のステンレスパイプはしばらく前から販売されていません。
内径φ5.5のパイプは仲々無いので残念。
(c)3D-2Vの代わりに細径の1.5D・HQ・SUPER同軸ケーブル(外径がφ3)を
使用すると、軽量、コンパクトに収納出来て
移動運用に良いです。、同軸ケーブルの長さは1m程度であれば、受信感度は3D-2Vで作った場合と変わらないようです。
(d)パイプの一端から給電。他端に分配出力のtypeの同軸管分配器(今回のもの)は
インピーダンスは 2分配の場合は √((50*50)/2)≒33.36・・・今回も場合
4分配の場合は、√((50*50)/4)=25.0
同軸管のインピーダンス Z=138*Log(D/d) から D/d=1.25のパイプで
尚、Z=138*Log(D/d)は丸パイプの同軸管の式です。
市販品の様に外側がアルミ角パイプの場合は Z=138*Log(D/d)+3.45 で計算
すると良いそうです。
(e)パイプの中央から給電。パイプの両端に夫々分配出力するtypeの同軸管分配器の
計算は、、。 理屈がまるで飲み込めないのですが、 50Ωのアンテナ2本で100Ω。50Ωの給電で √(50*100)≒70.7Ωのインピーダンスの同軸管で、パイプ中央の給電点から
両側に夫々1/4λ*0.98長の箇所でアンテナへ出力する、と云う事だそうです。
尚、同軸管インピーダンスの計算は 丸パイプ、角パイプ、上記と同じです。
(f)参考資料
(あ)一端で給電。他端で分配出力のtypeの分配器の記事
http://www.i1wqrlinkradio.com/antype/ch15/chiave1820.htm
(い)中央で給電。両側へ夫々分配出力のtypeの分配器の製作記事
http://park11.wakwak.com/~jr4mda/jr4mda_068.htm
(う)JI0VWL局のHPです。 私には難しくて、よく解りませんが。
http://www.ji0vwl.com/q2.html