(1)はじめに
’08.05.29の記事のZLスペシャルは放射器のみではSWRが下がらず、放射器を追加し
4エレの状態にしてSWRを下げました。 で、その寸法をMMANAに入れてみると、
さほど良い計算結果ではありません。 が、最適化を行うと少し良くなりました。
MMANAの計算値
(a)’08.05.29の記事のZLスペシャル (b)MMANAで最適化したデータ
’08.05.29の記事の現物は残っていないのでもう一度作成し、MMANA最適化のものも
一緒に作って比較してみました。
(2)エレメントはφ3黄銅パイプ(’08.05.29の記事と同じ)
ブームはφ7とφ9(共に肉厚1mm)のABS樹脂パイプを使用。
(a)が(’08.05.29の記事と同じ) (b)がMMANAで最適化の。


(a)のSWRは433MHz付近で2.3程度。導波器の位置を動かしたが、下がらず。
(b)の最適化は432.2~434.9MHzの範囲内で1.1以下。(最低値も1.1付近)
但し、導波器をMMANAのデータから6mm移動。
いつもの簡易電界強度計 距離2mで、
(a)は100mWで40μA、1Wで320μA 。
(b)は100mWで60μA、1Wで430μA 。
(b)の分解、収納状態
左の2本の導波器の中央はφ9ABS樹脂パイプに固定。φ7ABS樹脂パイプのブームに
左端から挿入。 尚、導波器2本の両端は2mm厚樹脂板に挿入、接着。

2組の放射器も中央部をφ9ABS樹脂パイプに固定。φ7ABS樹脂パイプのブームに、上の写真の右側から放射器・φ9ABS樹脂パイプの支持部・放射器の順に連続して
挿入します。 2組の放射器間はフェーズライン(05sq.電線2本)で逆位相接続。
放射器の両端は、(φ4黄銅パイプを叩き潰した「板」の)ショートバーに半田付け。
給電部付近の拡大。ブームに位置決め用の短尺のφ9ABS樹脂パイプを接着しています。

(3)蛇足
(い)’08.05.29の記事ではSWRが1.1。再現製作品(a)はSWR2.3で再現失敗。
但しMMANAの計算値は1.87で 計算値については再現成功?
最適化したデータの(b)のSWRは、計算値1.02に対して実測は1.1程度。
アンテナとしては使えるが、製作は失敗。なんだか良く解らんが、位相給電の
アンテナは大きさの割りには優秀と、改めてそう思いました。。
(ろ)アンテナの重量は99r.黄銅パイプのエレメントの為、大きさの割りには重い。
MMANAでの計算ではエレメント径φ4(アルミパイプ想定)でもイケそうですが。
(は)MMANAのデータ 計算値(再掲)

(に)MMANAのデータ (a)のパターン と定義


(ほ)MMANAのデータ (b)のパターンと定義

