(1)はじめに
6エレ八木('18.03.22)の記事)は、同じ物を同じ様に2本作ったつもりでしたが

エレメントはφ2アルミ線。ブームはφ5アルミパイプ
アンテナに貼りつけたカラーラベルの色で区別して----(赤)はOKだが(緑)は
SWRが下がりませんでした。
(赤)のSWRは431.5〜434.6MHzの範囲内で1.1以下
(緑)のSWRは433.2〜434.5MHzの範囲内で1.1以下(433.0MHzでは1.5)
簡易電界強度計 距離2m、出力1Wでの指示値は(赤)は2.2μA(緑)は2.0μA。
(緑)の性能が悪い原因について、たぶん解らないだろうなと思いながらも
調べてみたところ、解りませんでした。
(2)調べてみたところ
(a)(赤)(緑)のブームの、各エレメントの配置をチェックしたところ(緑)は
D2とD3の位置が各1mmアンテナ前方側にズレている事が解りました。
緑のD2,D3の位置を修正後、SWRを測りましたが変わりません。
(b)(赤)のブームから放射器を取り外し、替わりに(緑)の放射器を取り付けて
SWRを測定。433.0MHzで1.5。 犯人は(緑)の放射器の様です。
(c)(緑)の放射器を覆っている(補強している)エポキシ樹脂を剥離し(下の写真)

ブームに取り付けてSWRを測定。433.0MHzで1.5。従ってエポキシ樹脂は無罪
BNCの止めナットが緩んでいるのに気が付きました。エポキシ接着剤を剥離する
際に緩んだものかも知れませんが、締め直して測定。433.0MHzで1.5。
BNCの半田付けに異常は認めず。尚、BNCはφ2アルミ線エレメントの端部に
φ3黄銅パイプを圧着して半田付けしていますが、圧着もしっかり行われている。
(d)(緑)の放射器を見ても解らないので、新たに放射器(め)を作りました。

(緑)BNCの中心導体の半田付け位置が僅かに右にズレている。(め)の方が
半田付け用の3黄銅パイプが長い。が、この程度の差異では影響は無いと思います。
放射器(め)を(緑)のブームに取り付けてSWRを測定。
432.0〜434.7MHzの範囲内で1.1以下でした。(合格です)
放射器(め)を(赤)のブームに取り付けてSWRを測定-----同じでした。
(e)(緑)の放射器をもう少し分解(下の写真)
半田付け、φ3黄銅パイプの圧着を再度確認しましたがやはり異常なし
BNCコネクタにも異常はありません。

3)仕方がないので
(緑)のブームに(め)の放射器を取り付けた(以下(め)のアンテナと呼称)と
(赤)のアンテナを簡易電界強度計 距離2m 出力1wで測定。共に2.3μAでした。
以前に作成したスタックバー、同軸管分配器と併せて垂直スタックを組みました
(同軸管分配器についてはカテゴリー「無線関連」の'14.07.20の記事をご参照下さい。)
(スタックバーは、上下にアンテナ取付け金具を取り付けただけの樹脂パイプです)

垂直スタックの上下の間隔は1.2λです。

スタックの状態で簡易電界強度計 距離2m 出力1Wでは2.0μAでした。
前記の様にシングルの状態では2.3μAでしたが、この時は簡易電界強度計の
アンテナと対向する状態(同じ高さ)で測定しています。
スタックの状態では上下に」配置した(赤)及び(め)アンテナの中点の
高さが簡易電界強度計のアンテナの高さと同じになる様に設置しました。
このため、(赤)及び(め)アンテナの高さは簡易電界強度計のアンテナの
約40cm高い(又は低い)位置にあり、この状態での測定値は(赤)(め)
共に1.0μAでした。被測定アンテナと簡易電界強度計との距離が2mしか
ありませんので、こんな事が起きるのだろうと思います。
分解収納状態(アンテナ重量52*2=104g 2分割のスッタクバーは計43g
同軸管分配器80g 以上の合計227g)

(4)蛇足
(a)(緑)のSWRが下がらないのは、妖怪のせい なのか?
(b)MMANAのデータ
計算値

放射パターン


定義
