(1)はじめに
このところ、本来は2エレのCJUアンテナを7エレにしたCJUもどきの放射器の
折り返し間隔(短辺)を小さくしてきました。前々回('18.05.03の記事)では6mm。
これはブーム長の割には利得が小さ目でしたので、前回('18.05.05の記事)では
折り返し間隔を11mmとしてみました。
前回までの結果で、MMANA計算利得について、放射器の長辺の長さと放射器
D1の長さになにやら関連がある様な感じがありました。(下表)前回までの結果

放射器の折り返し間隔6mmと11mmとの間にMMANA計算利得の変化点が
ありそうに思えたので、折り返し間隔7〜10mmでMMANAのデータを作って
みました。最適化は利得とF/B比はデフォルト。SWRとインピーダンスは最大で
行いましたが、その中で 間隔7mmのデータだけブーム長が少し長めで
利得が大きいデータが(どういう訳だか解りませんが)出来ました。
下表は、 おや、おや、と 間隔7mmのデータを元に間隔を12mmまで
変えて計算したMMANAのデータです。

間隔10mmと12mmのデータはSWRの計算最低値が1.2です。他は1.1以下。
今回は、間隔8mmを作成(上表で、計算利得、F/B比が最大です。)
{ 参考 } CJU(CUNARY JAIL UMBRELLA)アンテナ--下記HP
http://www.ea4cax.com/paginaea4cyq/cju/cjuingles.pdf#search=%27CJU+antenna%27
長方形ル-プ放射器に線状の(通常の)反射器を付加した2エレのアンテナです。
1本のブームに435MHz及び144MHz用(衛星通信のアップ及びダウンリンク用)の
2本を一緒に搭載する事が多い様です。本来は2エレですが、無理に導波器を
追加 して、6〜7エレとしていました。
(2)ヒマなので、まえがきがヤタラに長くて

エレメントはφ2アルミ線、
φ5アルミパイプのブームは自重による撓みを補正するために曲げました。

D2の配置を修正して、SWRは432.6〜433.9.1MHzの範囲内で1.1以下。
簡易電界強度計 距離2m、出力1Wで3.0μA。(計算利得13.35dBi)
同時測定の('18.04.22の記事)は3.0μA(計算利得13.11dBi)
給電部
320*8mmの長方形に曲げたφ2アルミ線エレメントの突合せ部(両側)に
φ3黄銅パイプを嵌めてBNCを半田付け。
円周の一部を切開したφ7樹脂パイプの両端に羽根状に接着した樹脂板小片に
木綿糸+瞬間接着剤でエレメントを取付け後、エポキシ接着剤で補強。

Ra,Reのブームへの取付け
Raは給電部の円周の一部を切開したφ7樹脂パイプの弾性を利用してパチンと
嵌め込み。ブーム側にはガイド用にφ7樹脂パイプを取り付けています。
反射器Reはブームに「木綿糸+瞬間接着剤」&エポキシ接着剤で取り付けた
20mm長φ4樹脂パイプに挿入、支持。 エレメントには抜け止め&位置決め用の
5mm長φ4樹脂パイプを接着。 (以上は、導波器も同じです)

4分割したブームは、φ2ステンレス線を挿入(補強)したφ4樹脂パイプを介して連結。
φ4樹脂パイプの外径は、ブーム(φ5アルミパイプ)の内径より少し大きく、ヤスリで
削って少し固めに挿入(不用意に抜けない)様に調整しています。
アンテナを写真用三脚の雲台に取り付ける治具
ブームには樹脂版にM3ローレットねじと2箇所のφ3.2穴を設けた治具をM2皿ねじ
で取付け。 三脚へはφ6ステンレスパイプの先端にφ3黄銅パイプ及びφ3,2穴の
切欠き加工を行ったミニステー金具を半田付けで固定。 φ6ステンレスパイプの他端
には、雲台ネジに合致するW1/4ナットを取り付け、更に連結(延長)してもう一端にも
アンテナを取り付けられる様にしています。

分解収納状態(重量65g うちエレメント33g ブーム32g)

(3)蛇足
(a) 「FD放射器長辺長さ≦、D1長さ」であればMMANA計算利得が大きい。
という「経験則」が出来たか?と思ったが、冒頭の様に「どういう訳だか
間隔7mmの良いMMANAデータが出来た」と云う事などから、
今のところは(今後も) 「たまたま その様に見えました」としておきます。
まえがきがヤタラ長くて、、、蛇頭蛇尾
(b)MMANAのデータ
計算値

放射パターン

定義
